【書評】新聞少年が一代で4,903世帯の大家になった秘密の話 著者:大川護郎氏
今日はまたまた書評です。
274棟、4,903戸(姫路2,307戸、大阪1,600戸)、家賃年収43億円(太陽光、自販機等除く)、借入総額442億円、返済比率は63.87%、平均金利3.23%、平均借入期間は20.91年だそうです。。デカすぎて肌感覚がわかないですね。単純計算で73,118円/戸、18戸/棟、主に姫路とのことですが、けっこういい家賃ですね。商業ビルも結構お持ちなんですかね。
購入履歴は
・1,800万円で全空RC(12部屋)を取得し、6,000万円(500万円x12戸)でリフォーム
・1階店舗付きの3階建てのS造戸建て、修繕費こみで1,500万円
・稼働率は大阪が97%(1,600戸)、姫路は83%。姫路はADが2-3か月、全体で90.01%
・平均平米数は54.2㎡、平均入居期間はワンルーム1年3ヶ月、ファミリー6年半
1. 絶対にやってはいけないこと
・大は小を兼ねるので、1部屋の平方メートルがなるべく広い部屋を買うべき
・家賃下落が大きいエリアの新築は避ける
2. 当然、知っているべきこと
・大手仲介業者はクレームを入れるとブラックリストに載る
・大川さんの購入基準は、「姫路であれば60平方メートルで4万円なら決まる」、「木造アパートは土地値で買う」、「RC、S造は新耐震か、アスベスト無しか」
・エンジニアリングレポートを取得すれば耐用年数を伸ばせる
・エリアによって管理会社の競争環境が異なり、管理会社とのパワーバランスが大きく違う(東京、大阪、名古屋等はオーナー有利、田舎ほど管理会社の競争環境が緩い)
・地方の管理物件には明確な序列がある。姫路では2番手グループ大家が管理会社をFCで運営しており、他社物件を当て馬にして自社保有物件の稼働率を98%に維持している
・車庫証明、駐輪シールは大体管理会社の利益となっている
・基本的に大川さんは物件清掃を入居者に依頼している。30世帯の物件を週2回で月3万円
・家賃を下げれば決まるというものではない。極限まで下がっている例えばワンルーム2万円代とかの部屋は1万円にすれば決まるというわけではない
3. 見逃すと危険なこと
・最近は保証会社の倒産も増えている
4. 絶対にやるべきこと
・自己資金1,000万円入れるなら、担保価値2,000万円の物件を買って共同担保に入れて物件を2つ買う方が絶対良い
・ペットは1匹3,000円を取っている
・共益費は課税売上にできる
大は小を兼ねる、担保評価のでる物件を現金買いする、管理会社の実態など今まで意識していなかったことが色々学べましたね。